演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会の声明について

演劇界の暴力・ハラスメント・性加害を訴える声が数多く上がっています。日本劇作家協会はあらゆる暴力・ハラスメント・性加害を拒否します。創造の現場で個人の尊厳が踏み躙られることは、けっして許されることではありません。

このたび、演劇界でハラスメント問題に取り組んでいた馬奈木厳太郎氏が提訴されました。これに際して、演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会(http://nosekuhara.com/) が3月3日に公開した声明の中に、日本劇作家協会に関して事実誤認と取れる記述がありましたので、訂正いたします。

事実と異なる記述があったのは、副代表の田中円氏の声明です。
その中に、「馬奈木氏は市原氏のハラスメントの件で劇作家協会からご紹介いただいた弁護士ですが、劇作家協会の中心におられ、様々な事案を解決してこられた弁護士ですよね。」という記述があります。この部分について2点訂正いたします。
・馬奈木氏を劇作家協会から紹介した事実はありません。協会員からの個人的な紹介の有無については現時点で確認できていませんが、公式な紹介はおこなっていません。
・馬奈木氏が劇作家協会の中心にいて、様々な事案を解決してきた事実はありません。

劇作家協会と馬奈木氏のこれまでのかかわりは、以下の3点のみです。
・2019年、日本劇作家大会大分大会で開催したプログラムのうち、シンポジウムの1つに出演者として呼んだ。
・2020年、せりふの読みかたワークショップのトークセッションに出演者として呼んだ。
・2020年、劇作家協会が参加する演劇32団体の集合体・演劇緊急支援プロジェクトで、コロナ禍における演劇支援を政府に要請する際、同様の活動を映画分野でおこなっていた馬奈木氏と合同で会見などをおこなった。
上記の3点以外で、馬奈木氏と劇作家協会が共同でおこなったことはありません。劇作家協会では顧問、ハラスメント対応、著作権対応をそれぞれ別の弁護士に委託しています。

併せまして、現時点の劇作家協会がおこなっているハラスメント対応についてもお伝えします。劇作家協会ではハラスメント防止ガイドラインとハラスメント対応基本要綱を制定しています。協会の事業内で起きたハラスメントに対応するためのもので、セクシャルハラスメントについては2020年より運用、パワハラも含めた広義のハラスメントについては現在運用に向けた準備をしている段階です。

なお、劇作家協会では人材育成などの文化庁委託事業と一部の収入がある事業以外は、会員は基本的に無報酬で活動しています。ハラスメント対応については、公的な助成は一切受けていません。ガイドライン作成グループ、啓発グループ、対応を協議する理事会、これらのメンバーはすべて無報酬で業務にあたっています。また、今年1月より役員・委員等を対象にしたハラスメント防止講習会を実施していますが、この費用も参加者ひとりひとりが支払っています。なお、外部の専門家、事務局員には謝金・給与をお支払いしています。

演劇界全体のハラスメントに対応する第三者機関の設立に向けては、昨年から各演劇団体と連携を始めています。被害にあわれた方が安心して相談し、調査を依頼できる機関の設立を私たちは求めます。日本劇作家協会は、ハラスメントのない演劇界を目指して、今後も多くの皆さんと連帯してまいります。


2023年3月5日 
一般社団法人日本劇作家協会 理事会 
  

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