九条やめたら運が逃げますよ   
誰がなぜ憲法を変えようとするのか

もうアメリカって要らないんじゃない?

Image沢田  日本をいろんな意味で回復させる、って安倍さんは言ってますよね。ついこの間まで世界に冠たる日本やったやないかと、アメリカの次やったやないかというようなことを言ってて。憲法を変えて、もっと世界に貢献できる素晴らしい日本になろうって。これ、アメリカのような、ですよね。僕はそこに何の意味があるのって思うんだよね。おまえら学校で「喧嘩したらあかん」って習ってきたこと思い出せよと。国際協力するってことは、世界に冠たるどころか、かえってアメリカの仲間だと見られることで、これだけ中東の人間が日本に入ってきとるんやから内側から攻撃されかねないわけだし。
 もっと過激なこと言うと、もうアメリカって要らないんじゃないのと。基地も「はい、出て行ってください」って言うて、「観光で来てもらう分には結構ですけど」ってやればと思う。日本は基地もいっぱいあって、実情はアメリカの植民地でもあるわけですからね。アメリカの希望に沿っていろんなことをやってること自体が、(憲法を)変える大もとの理由だろう、そうとしか僕には思えない。
マキノ アメリカが変えろって言ってるんですか、九条を。
沢田  遠まわしにはそういうことですよね。
永井  昨日、報道ステーションで朝日の記者が言ってたの。特定秘密保護法案もアメリカからの要請で、アメリカと軍事行動を一緒にするために出てきたって。一方で、九条を変えられないんなら、今度は解釈改憲するって話になってる。地上戦は日本の自衛隊を出し、アメリカは無人機攻撃。アメリカは軍事費も節約したいし、アメリカの兵士も殺さないようにしたい。
マキノ 集団的自衛権ね、あれもう絶対ダメですよね。世界への貢献て、あんなODAいっぱいしてんのにさ、もうええんやんて思うけどなあ。
沢田  誰の金使うてんねやろなあって、そう思いません? どこから出てんねやろうって。もう本当にわけわからんし。あれだけ東日本大震災に義援金が集まって、全部は使い切ってない。その金は一体どこに行ってんのとしか思わないんだけど。わからない金が世の中に多過ぎて。思いやり予算とかっていうの? 何それ? 「アメリカがいなくなったら大変だよ」って言うけど、いや〜、アメリカの下にいる必要ないんじゃないの? 別に上に行く必要もないけど。
マキノ 元々は自衛隊も九条もアメリカの要請で作ってるんだから「そもそも、おまえんとこが言うたんやろが。今さらもう変えませんよ」って言えば、それでいいんだと思うんだけどなあ。
沢田  神奈川新聞に載ってたんだけど、座間かどっかの主婦の人が、九条にノーベル平和賞をくださいって、手紙を送りまくってるらしい。[註2]
マキノ へえ~。
沢田  その人が言うには、「平和賞もろたら、誰もいじれへんやろ」って。禁じ手的なやり方かもしれないけどでも、それも一つのやり方で。たぶんネットとかで誰でも見られるようにしてはるんだと思うんですけど、日本国憲法の第九条がどんなに良いものか、まだまだ世界の人は知らないから知ってもらうようにすると。
永井  それ素晴らしい。
マキノ 九条改正反対って言うと、いわゆる護憲派っていうことになって、「護憲派の人は自衛隊も反対でしょ?」って思われる。僕はちょっと違うんですよね。自衛隊っていうのは、僕はとてもいいと思ってるです。ただ、自衛隊の名前を国防軍に変えようなんてのはもっての外だと思うの。よく「自衛隊は世界では軍隊だと思われてるんですよ。だからちゃんと軍隊ってことにしましょう。国防軍にして何が問題?」みたいな言説があるじゃないですか。いやいや、世界で軍隊と思われてるなら、国防の意味ではもうそれで全然OKじゃん。
沢田  そうそう。
マキノ 日本国内では「軍隊じゃないですよ。だって憲法に書いてある。軍隊じゃなく自衛隊ですから」って言っておいて、実態は軍隊でいいと思う。結構世界でも指折りなんですよね、世界6位ぐらいの軍隊? 
永井  予算的には凄い。
マキノ そうですよね。それから、自衛隊員たちが勤勉で練度が高いっていうのも誇っていいことだと思うんです。ただ、それを国防軍と呼んじゃ絶対ダメだって。
沢田  今のままでいいですよ。今のままでもう、もう充分ですよ。変える必要なんかないのや。変えたりしたら、運がね、逃げますよって。そういう運は、大事にしないといけないんだから。

そこにはまやかしがある
 
沢田 北朝鮮の脅威・中国の脅威って言うけど、そんなお隣同士でね、昔から仲良かったわけや。そりゃもちろん喧嘩もする。けど夫婦だって恋人同士だって喧嘩はする。でも、あきらめたりとか、いろんなことしながら仲直りして、しゃあないなって言いながら何とかやってる。それで良くない? よう考えたら変える必要なんか一つもないやん。テポドン飛んでくるったって、そんなアホなことやらへん。朝鮮総連の仲間をね、金づるを絶対殺さへんと。それは中国だってそう。
マキノ 改憲論者の人たちの、ちょっとまやかしなんじゃないかなって思うのは、中国の脅威とか北朝鮮・韓国の脅威とか、いわゆる領海や領土の問題で揉めてるようなことが、改憲すればなくなるっていうふうにイメージ操作してる気がするのね。じゃあ日本が自衛隊を国防軍っていう名称に変えたら、韓国とか中国とか恐れ入って引き下がるのかっていったら絶対そんなことない。必ずもっと揉めるし、もっとキツイ状況になるだろうし。
 あれだけ毎日、竹島問題とか、韓国ではこんな言い方してる中国ではこんな言い方してるみたいなことを報道されるとね、やっぱりこう……嫌いになっちゃう、その国がね。鬱陶しいなあ、ウザイなあとかって。で、その感じと、改憲をやる、九条を書き変えるっていうようなことを意図的に結び付けてるような気がして仕方がない。なおかつ、これはちょっと穿ち過ぎなことかもしれないし、しょせんは「週刊ポスト」とか「週刊新潮」情報なんですけど、たとえば韓国にしても中国にしても、自分とこの内政上の失敗から国民の目を逸らすために、反日教育みたいな気運を煽ってるんだって、さかんに言われるじゃないですか。どこまで本当か知らないですよ。だけど、日本の改憲論議もどうもそういうところがある気がして。やっぱり今、若い人たちが……
永井 格差ね。
マキノ うん、それで苦しんでいて、何というか、希望の見えない社会になりつつあって。一方でそれを進行させておいて、搾取されたり抑圧されたりしてる若い人のルサンチマンとか不満の捌け口みたいなものを、そっちへ誘導していこうというような、まやかしがある気がするのね。だから「騙されるなよ!」っていう思いがすごくあるんですけどね。
沢田  そういうことを操作してる人たちは、まだまだ普通の人を騙せると思ってますよね。アメリカもそうだけど。でももうそんな、普通の人たちアホやないですからね。
マキノ 何だかんだ言ったってそんなアホちゃうでって、最近までやっぱ僕も思ってたんですけど、ただ、戦争の記憶が近くにあった頃には何も言わなくても皆が共有できてた感覚が、最近は失われていってるんじゃないかと思うんです。戦争であんなに酷い目に遭って、いやもう懲り懲りやと、「とりあえず戦争はしたくない!」「戦争は絶対に嫌や!」って皮膚感覚で思ってたその記憶が遠くなってくると、つまりそれをひじょうに強く思った世代っていうのがだんだん世の中から数として減っていくと、もしかしたら、ある種の宣伝というかそういうものに乗せられてしまう部分が出てくるのかなあと。ちょっとそこが怖いと思うようになった。



註2 「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会


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