── 表現の自由を語ろう ──

第1回 <TPP・児童ポルノ法>をどう見るか?



劇作家の創作活動も、社会の変化と無関係ではありえません。
改憲。TPP。日本は今、岐路に立っています。国の根本である憲法を変える動き。TPP(環太平洋経済連携協定)は、国内法にも多大の影響を与えることが危惧されます。
日本劇作家協会の言論表現委員会では、様々なジャンルからゲストをお招きし、日本の現状と未来への展望を、劇作家と語り合って頂くシリーズを企画しました。


(左から/赤松健氏、福井健策氏、坂手洋二氏、青井陽治氏、谷賢一氏)

第一回のゲストは、マンガ家の赤松健さんと、弁護士の福井健策さん。
マンガと演劇。創作者ならではの表現規制・著作権との闘いや裏話から、新しいビジネスモデルの発見まで、話題は無限。内外の関連法律に精通した福井さんの視点が加わって、議論は白熱、縦横無尽。
表現者はもとより、私たちの表現を受けとめてくださる読者、観客の皆さんにとっても興味尽きない2時間を圧縮してレポートします。

  日時:2013年6月17日
  場所:骨董通り法律事務所

 この座談会はハフィントンポストでも紹介されています(抄録)


Index

そもそもTPPとはなんぞや?

マンガと演劇、どっちが規制が厳しい?

TPPで非親告罪になると、何が起こるか

 >> 警察がチクリで逮捕する?
 >> パロディも盗作と一緒?

グレーゾーンを守る方法

 >>「黙認マーク」の提唱

性表現はなぜ規制されるのか?

 >> マンガは永井豪先生の頃から叩かれやすいメディア
 >> ヌードやポルノの概念は各国で様々

児童ポルノ禁止法案の問題

 >>「被害児童のいない」フィクションへの規制

表現の自由を守ることの意味

 >> 演劇は、お客さんを信用していないとできない
 >>「何一つ同意できるところのない表現」でも、権力による規制はさせない

自主規制・自粛の問題

 >> 影響力のあるメディアが最も規制が厳しい
 >> ipad検閲
 >> 自粛の理由がわからない自粛
 >> 表現の萎縮と匿名性の問題

新しいビジネスモデル

 >>「初音ミク」の二次使用によるビジネスモデルの可能性
 >> 絶版マンガを無料で公開するJコミ
 >> 戯曲は無料で公開し、上演料で儲けるビジネスモデル

文化を育てるのは誰か?

 >> 編集者の新人育成能力
 >> 演劇は集団創作?
 >> お客さんはパトロン
 >> 演劇は再演が最大のビジネスモデル



Profile

 赤松 健
マンガ家。(株) Jコミ代表取締役社長。
代表作に『魔法先生ネギま!』、『ラブひな』(第25回講談社漫画賞)、『AIが止まらない!』など。

 福井 健策
弁護士/ニューヨーク州弁護士。骨董通り法律事務所 for the Arts 代表パートナー。日大芸術学部客員教授。think C 世話人。
著書に『著作権とは何か』『著作権の世紀』(共に集英社新書)、『契約の教科書』(文春新書)、『「ネットの自由」vs.著作権』(光文社新書)など。

 坂手 洋二
劇作家、演出家。劇団「燐光群」主宰。日本劇作家協会会長。
代表作に『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』(岸田國士戯曲賞受賞)、『天皇と接吻』(読売演劇大賞最優秀演出家賞)、『屋根裏』(読売文学賞)、『だるまさんがころんだ』(鶴屋南北戯曲賞、朝日舞台芸術賞)など。

 谷 賢一
作家・演出家・翻訳家。劇団DULL-COLORED POP主宰。アトリエ春風舎芸術監督。
日英で演劇を学び、代表作に『人間失格』、『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』、翻訳・演出をした『モリー・スウィーニー』など。

 青井 陽治
演出家、翻訳家、訳詞家、劇作家。
『ラブ・レターズ』『セイムタイム・ネクストイヤー』などの翻訳(湯浅芳子賞翻訳・脚色部門を受賞)、『あなたまでの6人』(読売演劇大賞優秀演出家賞受賞)など。

 日本劇作家協会 言論表現委員会/編集部:くまがいマキ
 撮影:藤田卓仙


次回予告

─表現の自由を語ろう─ 第2回
 何で捕まったかわからない──いま、横浜事件を考えてみる

第3回は、作家の赤川次郎さんをゲストにお迎えし、劇作家協会の永井愛が、改憲や原発、民主主義のあり方についてお話をうかがいます。
**ふじた氏の緊急インタビューを入れたため、第1回掲載時の次号予告と変更になりました。訂正してお詫び申し上げます。

追加情報

二十一世紀戯曲文庫