選考方法 応募作品から関西代表に推したい2作品を各委員が持ち寄り、8作品を議論の場に上げるという予定であったが、推したい作品が重なり、結果4作品に絞られて話し合われた。総合的に評価の高かった増田さんに票が集まり、今回の結果となった。
選考委員による『鼠』講評石原 燃骨の太さで抜きん出ていた。会話の中のエピソードが工夫されていて楽しい。「地下鉄線路脇の退避場所」という場所は、舞台設定として魅力的だと思う。後半の展開は現実なのか、幻想なのか、判然としないのが面白いと思うので、演出によってさらに世界を広げてほしい。
笠井友仁駅のホーム下の退避場所という、都市生活の中で誰もが目にしながら、訪れたことがない場所を舞台にした『鼠』は演出者の想像力を強く刺激する作品である。人々の足下で語られる言葉は、地上の其れより、はるかに重く感じた。
ごまのはえ冒頭のト書きによるとこの作品は「地下鉄の駅のホームの下にある退避場所」を舞台に、「電車を停止させる非常制御スイッチが起動して3分後」にはじまるお話のようだ。登場人物は二人。ともに遺体を回収する地下鉄の職員である。ここまで、すごくわかり易い。そう思って読みはじめたが、次第に少しづつズレはじめる。場所も、時間も、人物の背景も。それも作者の手による外科手術的なズレではなく、ドラマの伸び行く方向として、ズレざるえなかったような、ある意味で自然なズレだった。そこがとても面白かった。
現実と異界が混じり合ったような闇の中で、しかし作者は現実から離れず、地下の闇のなかで成長する小動物に異界への夢を託しているように、僕には思えた。
横山拓也男2人のセリフ劇。登場するエピソードがいちいち面白くて引き込まれた。会話に登場するアイテムの落としどころも決まっていて、構成が巧みに練られている。短編作品として申し分ない展開力だと思う。関西代表としてがんばってもらいたい。
関西代表決定にあたっては、以下のように戯曲募集を行ないました「劇王 天下統一大会2015」に向け、
劇作家協会関西支部が、関西を活動拠点とする劇作家を募集。
上演団体を持つ人であれば、会員以外のご応募も受け付けます。
劇王ルールに基づいて書かれた戯曲をお送りください。新作・旧作は問いません。
上演戯曲でご応募ください【劇王共通ルール】

上演時間20分以内

役者は3名以内

数分で転換可能な置き装置

基本舞台は4間×4間 (平台ベタ置き)
【応募規約】 ・関西で活動する劇作家であること
・上演に際し、演出・俳優を段取りできること
・劇王共通ルールに基づいて書かれた戯曲であること
・ひとり1作品。新作・旧作は問わず
・2015年2月28日ー3月1日に神奈川で開催の「劇王 天下統一大会」に
出場可能で、大会に於いて応募作を上演すること
**代表に決定した方には、出場にあたり補助費(3万円)が支給されます ・原作があるものの脚色については、著作権者の許諾を得たうえで、
原作タイトルと著者名、出版社名を記載のこと
【応募書類】 ・戯曲2部 (それぞれ表紙に作品タイトルと作者名を記載)
・以下を明記した応募者プロフィールを添える。
=氏名(ペンネームの場合は本名も)、住所、電話番号、
メールアドレス(添付ファイルが受け取れるアドレス)、
生年月日、略歴・演劇活動歴、あれば所属劇団名
**応募書類は返却致しません【選考方法】 ・劇作家協会関西支部の、劇王関西代表選考委員会で協議のうえ決定。
・選考結果は12月上旬頃に当サイトで発表。
[締切] 2014年11月17日(月)必着 ⇒募集終了
【選考委員会メンバー】 石原燃、笠井友仁、ごまのはえ、横山拓也
【お問合せ】 TEL: 050-3690-0197
MAIL:
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